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企業ホームページの効果を高めるコンテンツとは?

今やホームページを持つことは当たり前になる中、今後はホームページをいかに活用するかが重要となります。ホームページを業績アップにつなげるには、見込顧客を集客する内容や顧客との関係性を築く内容が欠かせません。ホームページに掲載すべきコンテンツを具体的に紹介します。

(掲載日 2022/03/17)

経営戦略を後押しするホームページのコンテンツ8つ

ホームページはあって“あたりまえ”  コンテンツで差を!


90.1%。

この数字は、何を示しているでしょうか?



正解は、企業のホームページ開設率です。資本金1,000万円未満の中小企業・小規模事業者に絞っても71.5%が自社のホームページを持っています(出典:総務省 令和2年通信利用動向調査(企業編)問2(1)ホームページの開設状況)。

今や中小企業にホームページはあって“あたりまえ”。ないと経営を脅かす“弱み”になる時代です。

顧客の行動を思い浮かべてください。興味のあるお店や商品の詳しい情報を得るためにホームページを見たり、取引を検討している企業の情報収集で閲覧したりすることは、容易に想像できるはずです。仕事を探す学生や転職活動者が訪れることも多いでしょう。

その際、顧客が求める情報を適切に発信することが欠かせません。つまり、マーケティングや人材採用など、あらゆる経営課題を達成に導くためには、ホームページのコンテンツがポイントになります。


ホームページに掲載すべき8つのコンテンツ


それでは、どのようなコンテンツをホームページに掲載すべきでしょうか?

私は次のコンテンツはできる限り掲載すべきであると考えます。

・ブログ
・事業紹介(商品・サービス、実績の紹介)
・顧客の声
・会社概要、沿革
・代表者メッセージ
・インフォメーション(お知らせ)
・よくある質問
・問い合わせフォーム


これらを顧客の購買プロセスを示すマーケティングファネル*1にあてはめると、下図のようになります。

(筆者作成)


顧客は「認知」の段階で自社の事業やサービスを知り、「興味、検討」で購買意欲を高め、「購入」「継続」に至ります。この一連のプロセスで、それぞれのコンテンツが効果をもたらします。

それでは各コンテンツについて、掲載効果や作成時の留意点などを紹介します。



ブログ


前掲の図のとおり、ブログは顧客の購買プロセスのさまざまな段階で有効です。自社商品の使い方やイベント開催のリポートなど、幅広いテーマを発信できる点が魅力です。また、更新頻度を高め、ホームページのインデックス数(ページ数)を増やすことでSEO効果も見込めます。週に1本程度を目標に更新していきましょう。継続が肝心です。

ただし、書くことがないからといって、何気ない日常やネガティブな記事を発信すると、自社のブランド毀損を招くおそれがあるので注意が必要です。



事業紹介(商品・サービス、実績紹介)


自社の事業内容や商品・サービスの紹介ページは必須コンテンツです。作成にあたっては、単なる事業紹介や商品・サービスの説明だけでなく、顧客が得られる価値や体験まで伝えることが重要です。

「自社の商品・サービスを利用すると、お客様にこんなメリットがあります!」

ここまで発信しなければ顧客のハートをつかむことはできません。また、過去の実績を添えると、強みのアピールにつながります。

なお、自社の専門性の高さを強調するために専門用語を連発すると、読者が途端に興味を失うおそれがあるので要注意です。特定のターゲット顧客に絞っている場合は別ですが、そうでなければ平易な表現を用いたほうが無難です。



顧客の声


顧客の声もぜひ掲載したいコンテンツです。利用者が抱える悩みや課題、それを解決した一連のストーリーを顧客目線で掲載することで、読者の購買意欲を高めます。協力してくれる既存顧客の実名と顔写真を掲載できると、リアリティーがグンと増し、訴求力を高めることができます。



会社概要、沿革


以下の項目を一覧表で掲載するとわかりやすいでしょう。

・社名(屋号)
・代表者の氏名
・設立年月
・資本金
・住所
・事業内容(簡潔に)
・営業許可、許認可
・加盟団体
・顧問

また、会社設立(もしくは創業)からの沿革を掲載することもおすすめです。例えば、「新サービス開始」「サービス利用者数1万人達成」「〇〇賞受賞」などのトピックを記載すると、自社が培ってきた実績や強みのアピールにつながります。



代表者メッセージ


経営理念や顧客への想いを代表者の言葉で伝えることで、 “顧客の共感”の獲得が期待できます。採用特化型ホームページでは必ず掲載されるように、人材採用面にも効果的です。なお、代表者の顔写真は掲載したほうがベター。信用度や親近感が増し、説得力が高まります。

インフォメーション(お知らせ)


顧客に伝えるべき情報は「インフォメーション、お知らせ」で積極的に掲載しましょう。お知らせに掲載するものとして、次のようなものが考えられます。

・夏季休暇や年末年始の休暇
・新商品発売の情報
・メディア掲載
・求人広告の出稿など

お知らせを頻繁に更新するメリットには、“活気ある企業” “隅々まで行き届いた企業”といった好印象を持たれやすいことが挙げられます。また、インデックス数が増えるのでSEO対策の強化にもつながります。



よくある質問


顧客から特に多く寄せられる質問と回答を掲載することは、顧客にとっても自社にとってもメリットがあります。顧客は、直接問い合わせるという負担をかけずに疑問を解決できます。一方、自社は不要な問い合わせへの対応を減らせるため、ムダな時間を費やさずに済み、業務に集中できるようになるでしょう。



問い合わせフォーム


企業ホームページが担う最大の役割は、売上拡大への貢献です。そのため、顧客との接点を生む問い合わせフォームは欠かせません。

ところが、問い合わせフォームや購入フォームで離脱するユーザーは多いです。実際に、入力が面倒で離れた経験のある方もいるのではないでしょうか。問い合わせフォームの入力項目を必要最小限にしたり、簡単に選択できる内容にしたりするなど、ユーザーのストレスを減らすように努めましょう。



まとめ


今回は8つのコンテンツを紹介しました。この他、採用情報やオンラインショップ、ダウンロード資料(ホワイトペーパー)なども経営戦略の達成を後押しします。ホームページで競合他社と差をつけるために、コンテンツの充実化を進めることはとても有効です。

あなたの会社のホームページを見直し、コンテンツの追加・改善を少しずつ進めてみてはいかがでしょうか。

*1 マーケティングファネル:顧客の購買プロセスを漏斗(ファネル)で表現したモデルです。「認知」→「興味・関心」→「比較・検討」→「購入」の各プロセスを経るごとに見込顧客が離脱する様子を逆三角形で図示しています。なお、「購入」の下部に購入後の顧客行動を表す三角形(「継続」→「紹介」→「発信」)を示すモデルもあります。

著者プロフィール

栗田一正(中小企業診断士)

専門はウェブマーケティング(主にコンテンツマーケティング)。新聞、テレビ、雑誌・書籍、ウェブの各メディアでの実務で培った幅広いノウハウを駆使し、中小企業の販路開拓を支援。これまでに130社以上のホームページ制作・運用に携わる。ITコーディネータ、上級ウェブ解析士。

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