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4 運営管理(業務運営管理)

社内は整理整頓され、清潔に保たれている(5Sが徹底されている)

整理整頓は活気のあるよい職場の前提

 工場や店舗、それに事務所などの施設は整理整頓され清潔に保たれているでしょうか。顧客が訪れる施設はもちろん、外部の人の訪問がない場所でもきちんと整理整頓することが活気のあるよい職場の前提です。

 整理整頓されていないと、どこに必要な物があるかわかりません。それに勝手にどこにでも置いてしまうと、そのいい加減さが次々に連鎖してしまいます。ですから、日常的に気をつけるだけでなく、例えば1週間に一度職場の全員で自分の机や持ち場だけでなく、職場全体を整理整頓することが必要です。この時管理者や経営者も率先垂範することが、従業員の仕事に対する動機づけにもつながります。

 整理整頓すると塗装や壁紙のはがれ、備品のキズなども気になります。それらも補修や修理をしましょう。照明も明るくしましょう。きれいな職場は楽しい職場につながり、職場や企業に対する愛着も育ち従業員のやる気も高まるはずです。

社員のやる気が高まり、作業効率もアップ

 整理整頓すると従業員や顧客の動線も簡略化されます。時には備品やショーケース、机なども配置替えして活動しやすいスペースを確保しましょう。店舗では運搬用のケースが通路に置かれることや、傍らに積み重ねてあるような例を見かけることがあります。忙しいために他の仕事に駆り出されている間に忘れてしまうのでしょうが、顧客からみると奇異なものです。

「割れ窓理論」とは?
 「割れ窓理論」とは、アメリカの犯罪学者ジョージ・ケリング博士により提唱されたもので、1枚の割れた窓ガラスを放置すると、割られる窓ガラスが増え、その建物全体が荒廃し、いずれ街全体が荒れてしまうという理論です。

 ひとつの無秩序を放置することで、地域社会の秩序維持機能が弱まり、犯罪は増加するというもので、小さな芽のうちに摘むことが大切だということを説いています。

 犯罪の多発するニューヨーク市では、この理論を実践し大幅に犯罪を抑止したことで注目され、日本でも、それを模範とする取り組みを行う自治体がみられるようになりました。

Case Study

きれいな職場で高い生産性を実現

 企業は見た目が重要、とA社では考えており、工場を常にきれいにするように心がけている。工場長は特にきれい好きだという。整理整頓は常にいっているが、その効果は「物がいつもの所にあり、業務効率が上がる」ことだ。整理整頓された工場は、取引先からの評価も高い。工場には広い社員食堂や更衣室を作って、会議などを開いてコミュニケーションをよくとるようにしている。
(鋳物/ダイカスト製品製造・20人)

Step Up

(1)5S(整理、整頓、清掃、清潔、しつけ)活動を行っている

 職場改善のために5S運動が盛んです。整理、整頓、清掃、清潔、しつけ、どれも仕事や生活のうえで必要なことであり特に難しいことではありません。しかし、これをきちんと行うことは簡単ではありません。これがきちんとできる職場は活気があってやる気のある職場、規律のある職場です。きちんと実行するには管理者や経営者が先頭に立って行い、従業員を引っ張っていくことが必要です。そして手を緩めず確実に実行し、従業員が自主的に行う習慣をつけるように重要な活動として継続します。

(2)備品や工具などの置き場や置き方を決め、それを守るようお互いに注意し合っている

 熟練技能者の作業風景を見ていますと、道具を大切にしています。備品や工具などもきちんと手入れをし、必要な時には探さなくともすぐに取り出せるようにしたいものです。個人専用ですと多少乱雑でも探すこともできますが、共用の物になるとどうしても探す時間が増えます。これら共用の備品や工具類だけでも置き場所や置き方を決めて守るようにしましょう。置く場所や棚にそれらの形状の輪郭線を書き込み、きちんと所定の置き方を決めると整理整頓できますし、置かれていない場合もすぐにわかります。職場で協力して仕事をするという体勢をつくりましょう。

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