3 人材・組織
非正規雇用労働者のキャリアアップ等を促進する事業主対象の「キャリアアップ助成金」をご存じですか?
- 当社は、一般家庭を主なターゲットとして、ハウスクリーニングのサービスを提供する事業者で、パートタイム労働者を多数雇用しています。
昨今の景気回復の流れを受けて、この業界でも賃金相場が上昇しており、パート労働者の待遇を見直さざるを得ない状況です。
一方で、賃金の上昇分をサービス提供価格に転嫁するのは、危険が伴います。
パートから正社員への転換や、パートのままで賃金を増額することに対して、何か使えそうな助成金はあるでしょうか? - パートタイム労働者の待遇改善については、国でも重要な課題と位置付けており、厚生労働書では「キャリアアップ助成金」という制度を設けています。
「キャリアアップ助成金」は、大きく以下の6コースに分かれています。
なお、下記(1)~(6)に出てくる金額は、中小企業の場合であり、大企業ではもっと額が少なくなります。
(1) 正規雇用等転換コース
正社員転換などを制度化して対象者が出た場合に助成
(有期から正規→1人あたり40万円、他)
(2) 多様な正社員コース
勤務地限定正社員制度または職務限定正社員制度の新たな規定・適用等を助成
(勤務地・職務限定正社員制度を新たに規定し適用→40万円、他)
(3) 人材育成コース
有期契約労働者等にOJTやOFF-JTを実施した場合、研修費用と研修中賃金の一部を助成
(Off-JT分の賃金助成→1人1時間あたり800円、他)
(4) 処遇改善コース
有期契約労働者などの賃金テーブルを2%以上増額した場合に助成
(すべての有期契約労働者等について増額→1人あたり3万円、他)
(5) 健康管理コース
有期契約労働者等を対象とする「法定外の健康診断制度」を新たに規定し、延べ4人以上実施した場合に助成(40万円、1事業所1回)
(6) 短時間労働者の週所定労働時間延長コース
短時間労働者の週所定労働時間を、週所定労働時間30時間以上に延長した場合に助成
(1人あたり10万円、1年度1事業所あたり10人まで)
貴社の場合、「パートから正社員への転換」については、(1)の「正規雇用等転換コース」の、また、「パートのままで賃金を増額」については、(4)の「処遇改善コース」の利用要件を満たす可能性があります。
詳細な要件や手続きにつきましては、東京労働局、または最寄りのハローワークにてご確認ください。
詳しくは下記リンク先のホームページをご覧ください。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/part_haken/jigyounushi/career.html