世界にはばたくSwimmy
企業名:Swimmy株式会社 取材先ご担当者様:代表取締役:菅原優氏
「アメリカの大学に進学したかった」という想い、海外に行きたいとの気持ちは残っており、いつか自分の事業を通じて海外進出を実現させたいという想いに変わっていった。それを実現するには…
企業概要
Swimmy株式会社(代表取締役:菅原優氏)は港区浜松町に本社を置き、「水泳個人レッスン」を主体に活動する企業である。
Swimmyの水泳個人レッスンは、インストラクターが生徒に一方通行で見本を見せる通常のスイミングスクールとは異なり、一人ひとりの特徴にあわせて、子どもの目線でわかりやすいレッスンプログラムと練習メニューを作成している。
練習メニューには、一人ひとりの子どもにあわせたスモールステップで構成された目標設定が盛り込まれている。子どもが練習を通じて一つひとつの成功体験を丁寧に積みあげ、最終的に大きな目標を達成することによって、大きな成功体験を得ることができるように組み立てている。
また、仮に子どもが目標の達成に失敗した場合であっても、マンツーマンの強みを活かした双方向のコミュニケーションを通じて、その体験を成功につなげるためには自分が何をしなければいけないのか、インストラクターが生徒と一緒に考え実践している。
菅原氏が2022年に発刊した著書「子どもに必要な能力はすべて水泳で身につく」でも記したように、子どもの自信と自己肯定感を高めることに重点を置いた指導が、Swimmyの水泳個人レッスンの最大の特徴である。
企業の悩み
菅原氏は大学を卒業してから、水泳の個人レッスンと役者としての活動を両立してきた。その後、高校OBが経営するWEBサイト制作会社で働くこととなり、そこでの仕事を通じてWEBマーケティングの技術を習得した。2019年に法人を設立した後は、その技術を駆使したマーケティング活動の成果もあり、水泳個人レッスンの生徒数はコロナ禍の影響をほとんど受けることなく、事業は順調に拡大していった。
事業が順調に拡大するにつれ、菅原氏の中で以前からの夢を事業により実現させたいとの想いが日々強くなっていった。以前からの夢とは、高校卒業後に、「アメリカの大学に進学したかった」という想いである。結局、親の反対もありアメリカの大学進学は断念したものの、海外に行きたいとの気持ちは残っており、いつか自分の事業を通じて海外進出を実現させたいという想いに変わっていった。そのような折、専門家による経営分析を受けられる本プロジェクトの存在を知り、商工会議所へ相談するに至った。
導き出された課題
経営分析の結果、将来の海外進出を見据えて解決すべき課題として指摘されたことは、①事業計画の策定、②人事戦略の策定、③業務プロセスの整備の3点であった。
今後の事業運営を継続し、発展をしていくためには事業計画や人事戦略の策定等、事業の方向性の見える化が重要となる。経営指標の設定、モニタリングから課題を抽出し、事業計画を実行するための人員登用・配置等の戦略策定に取り組むことが必要とされた。
また、当社の独自性のあるサービスを、一定の品質レベルで安定的に顧客へ提供し続けるためには、業務プロセスを整備することが必要だと助言を受けた。菅原氏は、これらの課題を解決するため、本プロジェクトのアシストコースを受けることにした。
提案された解決策
アシストコースを利用して、専門家から具体的なアドバイスを受けながら、課題解決に向けて取り組んだ。
「事業計画の策定」「人事戦略の策定」については、自社の3年後のビジョンの整理を行い、「新規事業や社会貢献活動を並列して行う」こと、「既存事業のマネジメントを行える人材を育成し、代表取締役が新規事業や社会貢献活動にコミットできる時間を確保する」ことという方針を導き出した。
また、売上計画を「水泳の個人レッスン」「水泳教室(複数人)」「体操教室」「海外へのサービス展開」に区分し、詳細な計画を立てることで、将来の進むべき基準が明確になった。
次に、目指す当社の姿にするために取り組むべき課題の抽出を行った。当社は「水泳の個人レッスン」需要に対し、インストラクターが常時不足しており、機会損失が発生していた。そこで、上記課題の解決に向けて、専門家の指導のもと、①採用媒体の増加、②インストラクターの評価制度の改善、③インストラクター養成講座の運営等に取り組むことを決めた。
提案した中小企業支援施策
- アシストコース(中小企業活力向上プロジェクトネクスト)
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その後の状況
菅原氏が最も実感しているのは、今回の事業計画の策定により、経営に対して自信が持てるようになったことだ。今までは数値目標をあえて立てずに経営を進めてきたが、自分で事業計画を作ることによって説明できることが増え、長期的な視点で経営を見られるようになった。
また仕事上の変化としては、今後は、オファーがあった外国大使館や、幼稚園、保育園までターゲットを広げた事業展開の拡大を考えている。また、体操教室部門を子会社化して体操教育の基礎全般を学べる場を作りたい等、様々な構想を広げられるようになった。
企業様の声
アシストコースの経営指導を受けて、本当に良かったと思っています。中小企業の経営者は、意外と自分の過去の経験に依存して狭い視野で物事を判断していることがあります。今回のコースを受けることによって、いろいろな分野で経験を積んで活躍をされている専門家の意見を聴けて、新しい視点からの学びが数多くあり、自分の中の選択肢や考え方の幅が広がりました。
また専門家の方に、「いつでも気軽に相談に来てください」と声をかけていただきました。その後も、実際に窓口での相談に対応いただいて、様々なアドバイスを貰っています。
実際に海外展開を実行に移す際には、事業計画書の数値目標を基準としてモニタリングを行う予定です。これにより、海外事業展開への道筋が見えると思います。ご支援に感謝しています。
(代表取締役:菅原優氏)
支援者の声
菅原氏は、様々なビジネスアイディアがあるため、上手に目標数値を設定しないと、かえってご自身の創造性を萎縮させてしまうと考えていました。今回、事業計画書で目標数値ややるべきことを設定したことで、ご自身の夢である水泳事業の海外展開への道筋が明確になったようです。東商としましては、事業計画の実行支援を通して、夢の実現に向けた、国内事業基盤の強化を支援していきたいと考えております。
(東京商工会議所:宇山伸之氏)
企業情報
企業名 | Swimmy株式会社 |
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代表者 | 代表取締役:菅原優氏 |
創業年 | 2019 |
業種 | 教育・学習支援業 |
所在地 | 東京都港区浜松町2-2-15 浜松町ダイヤビル2F |
事業PR | |
URL | https://www.swimmy-ss.com |
中小企業診断士 菅原寅太郎