089Case Study戦略・経営者マーケティング組織・人材運営管理財務管理危機管理・社会環境・知財管理10の財務指標関連機関概要Step Up自社の商品・サービスの提供経路として、 代理店などを有効に活用している 流通チャネルに関しては、3つの基本政策があります。下記のうち、自社に適した戦略を選ぶようにしましょう。 第1の流通チャネル政策は、「開放的チャネル政策」です。消費者の購買頻度の高さに適合するように、できるだけ多くの小売店に配荷し、卸売業者も多く用います。メーカーのコントロール力は最も弱くなります。 第2は、「排他的チャネル政策」です。ブランド・イメージの厳格な管理、希少性の維持や、消費者への高サービスの必要性から小売店を限定します。メーカーのコントロール力は最も強くなります。 第3は、「選択的チャネル政策」です。販売窓口をある程度制限するなど、メーカーは適度なコントロール力を有します。上記2政策の中間的特徴を持ちます。 「排他的チャネル政策」や「選択的チャネル政策」を採用する場合には、代理店の活用も有効になるでしょう。代理店を含めた流通チャネルを、単なる取引先ではなく、パートナーと捉えることが、流通戦略に成功するためのポイントです。現場情報がダイレクトに 伝わる流通経路を持て Case1 Q社は付加価値の高いアッパーマーケットを狙っている。同社では既存の流通チャネルに製品を販売しているほか、自社でも小売店を展開している。直営店は販売そのものが運営の目的だ。直営店は他店とまったく異なる品揃えが特徴で、当店でしか手に入らないユニークな商品を販売している。顧客だけでなく流通業者からも高い評価を得ており、東京・自由が丘を手始めに大阪、名古屋などへ横展開している。(文房具製造/販売・136人) Case2 R社の販売方法は直販と代理店の2通りがある。多いのは直販であり、売上の60%を占める。商品開発には顧客のダイレクトな情報が必要になるため、自社独自の営業部門は欠かせない。開発テンポの早いユーザーにきちんとついて行かなければならない。(防塵ユニフォームアパレル業・55人) Case3 S社では、開発製品については、同じ業界の他のユーザーに水平展開するような提案をしている。同社が扱う石油関係の仕事は技術が似ているため、うまくいったものを成功事例として他社に持っていくことで効率よく販路を開拓している。(機械用カーボン等製造・175人)CCCUURRWWMMMMM██流通チャネルの典型例M:製造業、W:卸売業、R:小売業、C:消費者、U:ユーザー消費財の場合生産財の場合
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