061Case Study061戦略・経営者マーケティング組織・人材運営管理財務管理危機管理・社会環境・知財管理10の財務指標関連機関概要Step Up生産や販売だけでなく、経理や人事など管理部門の外注を検討している 従来、業務委託といえば生産の外注や販売の委託といった事業の主活動に当たる部分が中心でした。しかし、最近では経理や人事などの管理部門(支援活動)の業務委託を引き受ける企業も数多く出てきています。これらはいずれも専門性が高い分野でもあることから、経営資源の乏しい中小企業より専門業者のほうが効率的である可能性があります。こうした管理部門についても、業務委託した場合のメリットとデメリットを勘案してアウトソーシングが可能かどうか検討し、場合によっては業務委託に切り替えることが求められています。自社の能力で 売れるものはないか、 考えてみる Case1 アウトソーシングは外部へ委託するだけでなく、自社がアウトソーシングの受け皿となる戦略もある。製品の機能をサービス化して提供するビジネスであるサービサイジング。このビジネスモデルを環境配慮型物流システムに応用したのがOO社だ。独自に開発した繰り返し使用可能な梱包材の事業は当初、売り切り型でスタートしたが思ったように業績が上がらなかった。そこでビジネスモデルを転換、運送から梱包、資材管理などを一括して請け負うサービスの提供を始めた。(環境配慮型物流システム運営・10人) Case2 大学に業務の一端を担ってもらっている例もある。PP社では、山形大学の先生を同社の役員として迎えており、つながりが深い。同大学は、今ではプラスチック成型加工のメッカになっている。山形大のVBL(ベンチャー・ビジネス・ラボラトリー)には同社の分室を作った。分室ではアルバイト学生を集め、課題を与えて仕事をやってもらっている。(CAE研究/開発・17人)主活動(供給システム)主活動(供給システム)製品企画資材調達製造販売配送サービス100100100505050製品企画販売配送サービス100505050資料:マイケル・ポーター教授が提唱した価値連鎖の概念を参考に作成資料:マイケル・ポーター教授が提唱した価値連鎖の概念を参考に作成顧客顧客支援活動 (労務管理・人材育成・経理・資金調達など)100支援活動 (労務管理・人材育成・経理・資金調達など)100██A社の業務の流れと外部委託外部委託(質的補完)製造工場C社 100外部委託(量的補完)販売代理店B社 50
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