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051Case Study051戦略・経営者マーケティング組織・人材運営管理財務管理危機管理・社会環境・知財管理10の財務指標関連機関概要Step Up1 会社に欠けているところは何かを考えて変革のきっかけにしている 変革の契機は、日常的に「今、会社に欠けているところは何か」と考えることから始まります。うまくいっている同業他社や異業種他社と比較して何がうまくいっている要因なのかを把握することが、その第一歩です。具体的に欠けているところがわかれば、それを埋めるように目標を設定すればよいのです。 数値目標をわかりやすく表す努力も必要です。社長自らが目標設定をするのもよいし、従業員のグループで目標を設定するのもよいです。いずれにしてもターゲットを明確にするのが基本ですが、その時に頑張れば達成できそうな目標を、従業員も納得したうえで設定することが大事です。2 自社の強みと弱みを常に意識して従業員をリードしている すべてが完備された組織はありません。どんな組織でも何らかの弱みがあるものです。 しかし一方で、自分たちが気づいていない強みもあります。 それはお客様に評価してもらうのがベストですが、従業員一人ひとりが第一線で得てくる情報の内容を濃くして把握し、変革のパワーにつないでゆく心がけが重要です。従業員一人ひとりが自律的に動き出すような環境づくりは、適度な刺激と社長の励ましの言葉がポイントになります。黙っていてはどうしてよいのかわかりませんし、あまりにも細々とした指示が飛んでくると、イエスマンばかりになってしまいます。時には社長に反論するようなことがあっても、ゴールを見失わずに一体化できればベストです。トップが方針を示せば 従業員はまとまる Case1 あらゆる製品カテゴリーへの進出をめざすEE社の社長は「小さなアップルになろう」と従業員に呼びかける。これに応じ、コンテンツ制作のトップクリエイターたちも同社に加わった。3人でスタートした企業は、従業員が30人まで増え、平均年齢は29歳。同社の幅広い業務をこなせる人材は業界を見渡してもなかなか見つからないという。(3Dオーディオシステム開発・23人) Case2  FF社は毎年度作成しているかなり緻密な「経営計画書」を全従業員に配布している。この計画書を配り始めてから、およそ20年が経過した。経営計画書を従業員全員が持つことで「共通の言葉」を認識するようになり、細かいことをいちいちいわなくてもすんでいる。計画書には社長自身の言葉によるメッセージも多数収められている。社長は毎年の経営計画発表の時にすべての事業所をまわって、この経営計画書をもとに従業員へ語りかけている。(攪拌機製造・58人)①導入期②成長期③成熟期④衰退期状況製品が市場に導入される時期。売上は伸びるが収益は上がらない。製品化が市場に受け入れられ、売上も収益も伸びる時期。製品が市場に浸透する時期。成長は減速し、収益は安定または低下。売上も収益も低下する時期。戦略● 市場への認知● 生産・流通体制の確立● 販路の構築● 販路の拡大● 生産能力増強● 地理的拡大● コストダウン● 代替品の開発● 撤退戦略● 代替品への切替██製品ライフサイクル

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