047Case Study047戦略・経営者マーケティング組織・人材運営管理財務管理危機管理・社会環境・知財管理10の財務指標関連機関概要Step Up1 他分野の専門家、異業種の経営者と積極的に交流している 異業種では常識になっていることが、自社の業界や地域では当たり前ではないことはよくあります。高額な支払いが多いのにもかかわらず、最近まで(地域によっては今でも)日本のほとんどの病院でクレジットカードが使えなかったのはひとつの例としてあげられます。こうした常識を打破するのに最もよい方法は、業界の常識に染まっていない人に自社の事業をみてもらうことです。業界内の人脈づくりも大切ですが、時には他分野の専門家や異業種の経営者などとも、積極的に交流してみてはいかがでしょうか。2 国内や海外の企業視察に行っている 自社のプロセスの改善につながるような、他の企業のよい点を知るには、できるだけ多くの企業をみていくことが重要です。本や雑誌には多くの企業事例が紹介されていますし、テレビ番組でもさまざまな中小企業が紹介されます。もちろん、こうした情報源は大切ですが、本当にその企業を知ろうとするならば、やはり自分の目で実際に見るのが一番です。商工会・商工会議所や業界団体などの企業視察ツアーは、単独では訪問の難しい相手にアプローチするには有効な手段といえるでしょう。経営のヒントは どこにでもある Case1 企業の見学に行った際、AA社の社長はしっかりと見てくる。そして、すぐに自社で真似してみる。見学の時には説明がなくても物を見れば製品の特徴や作り方が推測できるという。また、工場の外に積まれた不良品も見てきて、そこからヒントを得ることもある。(鋳物/ダイカスト製品製造・20人) Case2 BB社の社長は、異業種懇談会に積極的に参加するが、そうした場所に行くと、すぐにメリットがないと騒ぐ人が多いようだ。同社の社長は、続けていればそのうち何らかの成果につながることがあるだろうとゆったり構えている。お互いに初めての人同士なのだから、相手を見極めるのには時間がかかる。ビジネスの話は、ある程度立ち入った話ができるようになってからだという姿勢だ。(包装資材紙工品総合卸売・40人)██5段階のステップ❶S(Strategy, 戦略策定)経営課題の特定❸D(Do, 実行)対象企業の情報収集❹L(Learning, 学習)自社との違いの分析❺I(Innovation, 経営革新)解決策の導入❷P(Plan, 計画)スケジュールなどの設定
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