147Case Study戦略・経営者マーケティング組織・人材運営管理財務管理危機管理・社会環境・知財管理10の財務指標関連機関概要計画の精度を高めて 成果を絞り出す Case D社は多品種生産を効率化するため販売生産会議で需要予測を行い、それをもとに生産計画を立てている。この会議は2カ月に1回が基本だが緊急召集することもある。同社は生産計画(市場予測)をシステム化しており、感覚を頼りにしてはいない。需要予測システムでは、直近と過去1年の在庫や商品のランクづけ(これは3カ月持っても大丈夫など)をもとに判断する。防塵服は注文を受けてからすぐに作るのは大変なので、ある程度の在庫は必要となる。特注品も少なくない。需要予測では、衰退商品か成長商品かを見極めることも必要だ。(防塵ユニフォームアパレル業・55人)Step Up1 部門や担当者の意見も聞いて目標や計画を策定している 企業の計画策定ですから、経営者や管理者がリードして目標を設定することが一般的です。しかし、それは時として現場への一方的な押し付けになり、目標が達成できないと担当部門や担当者の責任になりがちです。また目標の未達成が続くと、目標は絵に描いた餅ということになり、計画の効力が低下してしまいます。 部門や担当者が自ら計画の策定に関与すると、責任を持って実行しようという気概が高まります。押しつけではなく、自ら責任を持って行動するよう、現場担当者から計画を提示させ、管理者や経営者の意見を加えて計画策定することが効果的になります。2 実行状況にあわせて計画を修正し、また迅速に対応策を講じている 業務実施後は策定した計画と実績を検証して、問題があれば対策を講じなくてはなりません。その効果を高めるには中間の状況を把握して、早めに対策を講じることが重要です。特に納期遅れや品質などについては、中間の主要業務ごとに状況を把握して計画通りに実行できるように対策を講じないと、余分なコストや手間がかかるだけでなく、顧客の信用も失ってしまいます。計画を作成すると最終結果が出る前にも、実行状況にあわせて迅速に対応できるのです。██PDCAサイクルPlan(計画)従来実績や将来予測などをもとにして業務計画を作成するCheck(点検・評価)業務の実施が計画に沿っているかどうかを調べるAction(処置・改善)実施が計画に沿っていない部分を処置するDo(実施・実行)計画に沿って業務を行う
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