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108Chapter3Business Methods健康経営による生産性向上への期待 近年、「健康な従業員が収益性の高い企業をつくる」というヘルシーカンパニーの概念が広まり、従業員の健康増進に積極的に取り組む企業が増えてきています。従業員の一人ひとりが健康で、自らの力を十分に発揮し、業務を遂行することは、生産性が向上し事業収益の拡大につながります。 事業者は労働安全衛生法第66条に基づき、常用雇用の労働者に対して、医師による定期健康診断を実施しなければなりません。企業は人を雇っているのですが、その労働サービスを購入しているのであって、健康で出勤してきた従業員を健康な状態で帰す義務があるからです。従業員の健康管理にも雇い主の義務があるとの考え方です。 定期健康診断の項目は右表の通りです。各種健康診断で社員の健康管理 特定業務従事者の健康診断として、6カ月ごとに定期健康診断が必要とされている業務があります。また、海外赴任者は赴任の前後で健康診断を受けることが義務づけられています。 衛生管理は労働災害を防ぐ安全管理と並んで従業員の健康を管理するもので、その目的は作業方法や衛生状態に有害となる原因を知り、必要な措置を行って健康障害を防止することにあります。健康な従業員が働くことで生産性も高水準に維持しようとの考え方です。 従業員の高齢化が進むなかで、特定健康診査・特定保健指導(いわゆるメタボ健診)が社会的にも注目されています。メタボリックシンドロームは、糖尿病や心臓病などを引き起こすことがありますが、生活習慣を見直すことで予防・改善することができます。社員の健康管理・増進に取り組んでいる3-5

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